魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)京極夏彦 ¥ 1,090 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
魍魎の匣―文庫版 (講談社... | |
| 本作のみでも十分に楽しめますが、前作を読んだほうが、関係者のつながりがより深くわかって、お勧めです。 ここでもやはり飛ばし読みは厳禁です。話についていけなくなります。しかし、きちんと読んだ人には優しいです。 猟奇性の強い作品なので、バラバラなどに抵抗のある人にはお勧めできないかもしれないですが、物語としては秀逸で大変読み応えがある内容なので、興味のある人は是非♪2作目にして、やっと表紙やタイトルに惹かれた人待望(?)の 猟奇殺人です。 前作では「なんだこういうオチか‥」とグロ無しでお嘆きの方も 今回はご期待通りです。 京極道シリーズ全てそうですが、タイトルは読み終わると納得です。 いつも意味深いですよ。 ご期待ください。 京極堂シリーズ第二作。 前作から続いて、キャラクターは更に自由を極め始めます。 生き生きと動き始めます。 そして、相変わらずの言葉の渦。 今回のキーワードは「みっしりと」。 この何の変哲もない副詞「みっしりと」が この本を読み終わった後ではなんとも怪しげな言葉に変わります。 読んで数年経ちますが、未だに私の中で「みっしりと」という言葉は 言い... | ||
文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)京極夏彦 ¥ 840 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
文庫版 姑獲鳥の夏 (講談... | |
| “ヤンデレ”多すぎ(笑) すっきりしたとも後味が悪いとも云えない独特の読後感でした。 姑獲鳥の夏よりストーリーの構成は向上していると思います。 お勧めです!!あまり読書をしない者意見ですが、見事にはまりました。 やはり最初はその本の厚さにかなりの抵抗を感じるのですが、本作映画を機に京極氏の世界にはまってみようかと思いました。 導入部分からじっくり読むと、後から起こる出来事もすんなり理解することができ、気がついたら、自分はすっかり関口巽となっていました。もし、そこを飛ばし読みしたら、また違った解釈をしてしまったのかなと言うくらい、何気ない描写も、最後には憑き物落しでみごと解説してくれます。見逃せません。 一見つながりのない出来事が、最後はきれいにまとまったので、読み終わった後は自分も憑き物を落としてもらったかのように、すっきりしました。 映画は決められた時間内に物語を終結させなくてはいけない制限がありますが、原作では、きれいに、全て説明してあります。 また、作者の知識の多さ、理解力には本当に脱帽です。出だしであきらめるべからず。話しが展開し出すと、京極ワールドにグイグイ引... | ||
螺鈿迷宮海堂尊 ¥ 1,680 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
螺鈿迷宮 | |
| 一応、全部の作品がどこかでつながっていることがわかっているので、出た順にタイムリーに読んでいるが、「ナイチンゲール」で登場した「ハウンドドック」のコンビは、この「でんでんむし」のために来たんじゃないの?と思っていたので、少々肩透かしを食った気分。「ナイチンゲール」ではあまり必要なキャラではなかったし、どこかで活躍させなきゃね。その後も出てこないけど、東京へ帰っちゃったのかな(笑)。 お話の構成も、いま一つ。姫宮さんを誇張して書きすぎな気がする。一応お医者さんなんだからさ。さっさと「でんでんむし」をなくしてしまったのも、どうかと思う。一読で十分な気もするが、どこに続くかわからないので、一応手元に置いておく。 それにしても、どなたかも書いておられたが、勤務医って暇なのか? 「ナイチンゲール‥‥」で少々がっかりして、「ジェネラル‥‥」で持ち直して、この「螺鈿‥‥」で「チーム・バチスタ‥‥」に並びました。 面白かったですよ、海堂先生は現役の医師ですから医療問題も現代の医療矛盾も実感のある内容になって、そこに「AI=死亡時画像診断」の普及の提唱も盛り込まれてエンターテイメントなミステリ... | ||
ナイチンゲールの沈黙海堂 ¥ 1,680 通常24時間以内に発送 ★★★ |
ナイチンゲールの沈黙 | |
| 前作のチーム・バチスタと比べてしまう。。。 するとどうしても前の方が面白かったなと思ってしまう。 ちょっとドタバタしすぎているところと、医療ものなだけに現実感が欲しいのですが、それが足りないところが、その理由かなと思います。チームバチスタの栄光の作者が書く病院を舞台にした作品 前回は女性登場者が少なくあまり影が薄かったこと,また 場所の展開もほとんど手術室が中心でした. しかし今回の殺人は患者の関係者の親族が自宅で殺害されること 妙な歌姫や事件の鍵を握る看護婦など広い設定になっています. 前作の楽しさは白鳥・田口の強引なまでのキャラクター設定が うまく生きていたのですが,同じ登場人物ではあるものの 少し考えられない設定で,また必然性があまり感じない点が残念です. また,たまごっちなど少し時が経つと何がなんだかわからないものも 入っています. ただこれで特殊な桜ノ宮医院の外堀が埋まり,深い闇の院長へと つながる物語への橋渡しになっています. ハリーポッターを意識したのかどうかはわかりませんが, この作者全体の作品で考えると一貫して医療がらみではあるのですが 個別で見ていくと,重心... | ||
残照 (ハル文庫)今野敏 ¥ 672 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
残照 (ハル文庫) | |
| ベイエリア分署シリーズは何冊が読んでますが、この作品は好きな作品の一つです。 今回は交通機動隊の速水が大活躍してます。 そして彼の魅力も全開です。 暴走族や走り屋とも「フェア」にやって彼らに負けを認めさせる、そんな速水が 若者達の伝説にまでなっている走り屋の風見とのカーチェイスシーン。 正に命を懸けた真剣勝負で、私はスープラの助手席に乗っている安積の気持ちで ドキドキしながら読んでいました。 でも何と言っても、安積や速水達の「職業に命を懸ける姿勢」に感動しました。 「大人は、手取り足取り教える必要は無い。何かを子供に示せばいいのだ。生き る姿勢を見せてやるだけでいい」 なんと素敵な言葉でしょう。 私もそういう大人になりたいです。 いわゆる警察ミステリを得意とする著者の、安積係長率いる“ベイエリア分署シリーズ”の1冊です。普段は準レギュラー的扱いの、交通機動隊の速水氏が主役を張っており、シリーズの中でもやや趣を異にする物語です。 速水氏が主役なだけに、どちらかというと事件の捜査よりもカーチェイス等の要素が強いです。 著者のキャラ造形はいつも独特ですが、今回、何といっても、物語... | ||
OUT 上 講談社文庫 き 32-3桐野夏生 ¥ 700 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
OUT 上 講談社文庫 ... | |
| この著者の作品「リアルワールド」は4人の女子高生が殺人事件をきっかけに、 殺人犯に加担し、それぞれの本性が表れていく・・・ この「OUT]もまるでこのプロトタイプと同じ。 4人の主婦が殺人事件をきっかけに加担し、それぞれの本性が表れていく・・・ おもしろい話ではあるけど、リアルワールドの単なる主婦版。 主婦の漠然とした不安や苦悩が何かの拍子に崩れていく様は、 やや極端な記述とはいえ、現代日本に生きる主婦の心の悩みをえぐった、 すばらしい作品ではあるとは思う。 前半はたるいが後半になってどんどんおもしろくなっていく。深夜の弁当工場の空気感、ニオイ、皮膚にまとわりつくのは転んでひっくり返したソースばかりでない・・解体される屍体からのおびただしい出血、体液、そして精液などの醸すなんともいやな感触がすべてカオスとなって行間からあふれ出てきます。皮膚や粘膜に直に触れる感覚は女性の方が鋭敏だからだろうか? なんでこの作家はこんなにキモかっこいいんだろう!。失意と狂乱が入り混じった人間独特の毒気を大胆に描いた読み応えがある作品。 殺人事件を発端に想わぬ方向へ事態が一転していくスリリングさに拍... | ||
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)京極夏彦 ¥ 1,360 通常24時間以内発送 ★★★★ |
文庫版 鉄鼠の檻 (講談社... | |
| 禅について、よく書かれています。ともすれば見失いがちな本文も、再三手を変え品を変え説明してくれます。そこがくどいと思われるところかもしれませんが、私には大変助かりました。読み終わった後は「禅でおなか一杯」そんな気分になります。 他の方も書かれていますが、僧侶の名前がたくさん出てきます。苗字であったり、なかったり。禅系統の説明のところでもそうですが、メモ用紙片手にまとめながら読み進めるとわかりやすいかと思います。(おお、これかぁ!と鳥肌が立つときもありました。) 登場人物一人ひとりがとても映えています。過去の作品の人物の意外な活躍ぶりに目を見張るものがあります。 前作に比べ、憑き物落しの部分が短いようですが、うまくまとめてくれます。京極堂に全てを任させていたら、もっと丸く収まっていたのかな、と思います。 決して読みやすい本ではないですが、シリーズ通して読んでいるともっと深く楽しめると思います。(人物のつながりや、過去の出来事など。)でも、知らなかったら知らなかったで、今川君の目線で楽しめます。 関君は、全く何やってるんだか…、は、読み終わった直後の正直な感想です。作者の意図は... | ||
チーム・バチスタの栄光海堂尊 ¥ 1,680 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
チーム・バチスタの栄光 | |
| 私も医者ですが、話題になっている作品なので一度は読んでおこうと思い、手に取りました。 ……が、白鳥というキャラが全く好きになれなかった! むしろ、彼の言動の一言ひとことにムカついて、彼の登場以降は全く楽しめなかった。 彼の人を小馬鹿にした態度、言動のどこが魅力的なんだろう? 同じようなキャラクターは図書館戦争シリーズで有名な有川浩さんの作品にも必ず出てくるが、 そちらは不遜な態度を取りながらも、かっこよくて、胸がスカッとする。 それに比べて、白鳥に対しては怒りばかりがこみ上げてきた。 (特に大友さん以降の事情聴取のところ。なんであんなに偉そうなんだ…) また、術中死のことを医師免許を持つ白鳥や桐生が「殺人」「人殺し」という場面があるが、 現役の医師である作者がそういう言い方をするのに幻滅した。 おりしも明後日8月20日に産婦人科医が逮捕された大野事件の判決が出るが、 リスクの高い手術の結果、患者さんが亡くなったことを「殺人」と言われては そもそも医療は成り立たない。医者は神ではないのだ。 それを、同じ医療者側の人間があたかも術中死を「人殺し」と表現するのは非常に不愉快だっ... | ||
OUT 下 講談社文庫 き 32-4桐野夏生 ¥ 650 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
OUT 下 講談社文庫 ... | |
| この著者の作品「リアルワールド」は4人の女子高生が殺人事件をきっかけに、 殺人犯に加担し、それぞれの本性が表れていく・・・ この「OUT]もまるでこのプロトタイプと同じ。 4人の主婦が殺人事件をきっかけに加担し、それぞれの本性が表れていく・・・ おもしろい話ではあるけど、リアルワールドの単なる主婦版。 主婦の漠然とした不安や苦悩が何かの拍子に崩れていく様は、 やや極端な記述とはいえ、現代日本に生きる主婦の心の悩みをえぐった、 すばらしい作品ではあるとは思う。 前半はたるいが後半になってどんどんおもしろくなっていく。深夜の弁当工場の空気感、ニオイ、皮膚にまとわりつくのは転んでひっくり返したソースばかりでない・・解体される屍体からのおびただしい出血、体液、そして精液などの醸すなんともいやな感触がすべてカオスとなって行間からあふれ出てきます。皮膚や粘膜に直に触れる感覚は女性の方が鋭敏だからだろうか? なんでこの作家はこんなにキモかっこいいんだろう!。失意と狂乱が入り混じった人間独特の毒気を大胆に描いた読み応えがある作品。 殺人事件を発端に想わぬ方向へ事態が一転していくスリリングさに拍... | ||
ワイルド・ソウル〈上〉 (幻冬舎文庫)垣根涼介 ¥ 720 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
ワイルド・ソウル〈上〉 (... | |
| 上下巻の上巻。冒頭からしばらくは、過去の歴史にページが割かれる。 その描写は、実にリアル。そのリアルさに、読み進めることを躊躇う方も いるのではないか。個人的にも「このままだと強烈過ぎる」 と驚いた。が、本編は、その後に待っている。冒頭の印象だけで本書を判断 するのは、勿体無い。友達から進められて、 上巻の読み始めは南米移民を題材にとりあげた切ない話なのかなぁ… と感じていましたが、 話がどんどん進むにつれて 展開がどんどん変わっていき、 下巻からはハードボイルドで、 愛があり笑いありの極上エンターテイメントに変わっていきます! 考えさせられるのに笑えて爽快! 読み終えた後もかなり気持ちいいです。 ぶっとい小説ですが、サクサク読めます。 騙されたと思って一度読んでみてください! 昔のブラジル移民の大変さをまざまざと見せ付けられ、知らなかった自分が恥ずかしくなりました。ノンフィクションですが、おそらく同じようなことは昔行われていたのだと思います。 我が家で2007年度No1の小説です。著者の本を読むのは、「午前三時のルースター」に続いて2作目。前作でもストーリーの疾走感と鮮烈な異... | ||
文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)京極夏彦 ¥ 1,360 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
文庫版 絡新婦の理 (講談... | |
| 多くの方のご意見どおり、京極道シリーズの最高傑作だと思います。 女性をテーマにして、ここまで書いてくれました。 陳腐な昔ながらの「男は男」みたいな理屈や「女性は素晴らしい」 みたいな理論に偏らない理論を展開しているのは大人の書物として、 読むに値するものと思います。 ただ、個人的には冒頭にラストシーンを持ってきてほしくなかったですが‥まず自分がこの本を買った理由はそのページ数なんですが これは厚いことで有名な京極先生百鬼夜行シリーズで塗仏の宴を2冊と考えれば一番厚い!! しかしそのボリュームとは裏腹に数ある百鬼夜行シリーズの中でもおそらく一番読み易い! 1巻の姑獲鳥の夏から入るよりここから入った方がのめり込めやすいと思います そう言わしめる理由は2つ まず読みやすい文章!! 姑獲鳥の夏や魍魎の匣のようなグロい所とか狂骨の夢や塗仏の宴のような超常現象または鉄鼠の檻のような専門用語などのわかりにくい所などが少なくて一介の中学生である僕でさえ そのボリュームから軽くとは行かないがサクサク読めた そして理由の二つ目は・・・ 良く練り込まれた中身!! まぁ京極先生の作品は全部練りに練り込ま... | ||
ワイルド・ソウル〈下〉 (幻冬舎文庫)垣根涼介 ¥ 720 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
ワイルド・ソウル〈下〉 (... | |
| 前作「ラティーノ・ラティーノ」で舞台となるブラジルとコロンビアに 実際行かれて取材されてることには敬服しますし、出来上がった「ワイルドソウル」も素晴らしかったです。 ただ実際行かれたにもかかわらず、作品中に出てくるスペイン語に(きっとポルトガル語も)あんまりな間違いが いくつか出てくるのが悲しいです。そのくらいちゃんと調べて欲しいし、幻冬社の編集さんにも猛省求む。 元ネタとしておいしく使い倒した移民の話しも、日本でのコロンビアマフィアの話しも その重さを作品に利用してるだけで、細かい嘘や誇張も多い。娯楽小説にこんなこと言われても作者は心外でしょうが。馳星周がどこかで推薦していたので読んだのでが、さもありなんと思いました。 とにかく楽しめる事は請け合います。ただ重い事実を商品として美味しく利用するに当たって、脇が甘すぎるのが難点。友達から進められて、 上巻の読み始めは南米移民を題材にとりあげた切ない話なのかなぁ… と感じていましたが、 話がどんどん進むにつれて 展開がどんどん変わっていき、 下巻からはハードボイルドで、 愛があり笑いありの極上エンターテイメントに変わっていきます! ... | ||
心霊探偵 八雲〈5〉つながる想い神永学 ¥ 1,050 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
心霊探偵 八雲〈5〉つなが... | |
| 今まで読んでませんでしたが、読み出すと止まらない。今回は事件を依頼された八雲が失踪してしまいます。さらに事件を追う後藤刑事も行方不明に。残された晴香と石井刑事は自分達で彼らを探す(=事件を追う)事になります。今までと違った「心霊探偵 八雲」ですが、シリーズ中で謎になっていた事件が少しずつ明かされていく事と、石井の変化(成長)が気になり、一気に読んでしまいました。石井の災難さに笑えました。今までのより本は厚めですが、内容はシリーズの中で1番面白いと思います。八雲シリーズの良い所は、読みやすさ。これから6巻目を読むのですが、期待はもちろんしています。相変わらずのおもしろさでスラスラ読めます。どちらかというと小説初心者にお薦めかなと。心霊なんて書かれると、ちょっと引きますが、グロいものではなく、むしろ死んでもなお、人のつながりを確認できる感じかなと思います。ただ、性犯罪的な内容が含まれる作品なので、そういったものに嫌悪感をもつ私には、ひっかかりを感じてしまいます。おもしろい作品なだけに、自分もその小説の世界に入り込んでしまったからこその、感情移入かもしれませんが。今回は前作とは違い、メイン... | ||
文庫版 狂骨の夢 (講談社文庫)京極夏彦 ¥ 1,020 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
文庫版 狂骨の夢 (講談社... | |
| 前作最後の最後でおいしい所を掠め取った伊佐間君が今回は結構登場します。 お馴染みのメンバーが出てくるまでしばらくかかるのと、精神分析に精通していないことで、なかなか読み進めるのに時間がかかりました。また、古事記など日本史がわかったほうがさらに読みやすいかと思います。 前回前々回の事件よりそんなに日の経っていない話ですので、それらを読んでいたら、ますます楽しめる作品ではないでしょうか。 今回はある程度読んだ人なら想像のつく展開かと思いますが、それでも、京極堂の憑き物落しは必見の価値はありました。 京極シリーズは1作目の【姑獲鳥の夏】から順番に読んだ。本作【狂骨の夢】はシリーズ3作目。 今回は冒頭から文章の情景が、音が頭に浮かび気がつけば読んでいる私自身も夢を見ているのか分からなくなった。 厚さ900ページ強の本の半分あたりで漸く主人公・京極堂が出てきて話が一気に加速!!もう止まらない!読んでいるうちにジェットコースターに乗って揺さ振られまくるような感じで物語に振り回され、わけが分からなくなった所に【京極堂による必殺の憑き物落とし】により前半の長〜い前置きと複線が一つ一つ結束... | ||
邪魅の雫 (講談社ノベルス)京極夏彦 ¥ 1,680 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
邪魅の雫 (講談社ノベルス) | |
| 榎木津が大暴れ!京極堂がびしっと祓う!関口君がうぅあぁと唸る!と、毎回同じパターンを望んでいる人には向かないかな。私は同じパターンの話を何話も読むのは嫌いなので痛快な話もあれば哀切な話もある、って方が好き。毎回同じじゃつまらないしね。今回の話は、とにかく辛い。読んでる側も心が痛い。前作もかなり切なかったけどちょっと切なさや哀しさの種類が違うかな…。ラストでは思わず涙が零れた。もしかすると男性にはわかり辛いのかもしれない。これは女性が読むと、相当辛くて鬱になりそう。でも、とても面白い。このシリーズは私の中では推理小説とは思っていない。私の中の位置付けは『憑物落し物』だ。 そういった意味では、今回憑物が憑かなかったし、そのため落ちようもなかった。 本作は、長文読解に近いものがあり、そういった意味では推理は要らず、きちんと読んでいけばその文章の中に誰が誰を殺したかは書いてある。ただその長文と言うのが800ページ程あるのであるが。 このシリーズの魅力はいろいろあるが、その一つは薀蓄であり、その妖怪の話しであり、寺社仏閣の話しであろう。本作は、ほとんど薀蓄がない。 憑物が憑かず、薀蓄もな... | ||
青の炎 (角川文庫)貴志祐介 ¥ 700 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
青の炎 (角川文庫) | |
| なんだろう、僕はこれを読んでいて、もの凄く虚しくなる訳だが、、、何故か?と理由を考え た時、きっとこの青年像に共感できないからだろう。 思うにこの軽薄さっていうのは、ここ20年の時代の流れに則した最も今風の青年なんだろう。 既成の価値観をすべてぶち壊して、ただ前進するだけの時代。それゆえ過多、暴走気味な 価値観が蔓延した訳だが、まさにそれを如実に表現してるのかなと?あとがきでも最近の若者 に取材もしたという事だったし、、、 大体、これを一つの推理、ミステリ小説と読む場合、あまりにポカが多いし、むしろその前に なんでこの段階で、そんな方向へ考えが巡るのかが理解できなさすぎるんだよなぁ。 だから、半ばね開いた口がふさがらず、ふ〜んって感じの前半、中盤だが、さすがに貴志祐介 の筆力はすごくて後半では目頭に熱いものがこみ上げることもある。ラストの描き方は本当に 巧くて、そこは素直に凄いといえる。 でもきっと、考えてみれば、共感できるのは今だけの気もした。なんというか時代が変われば 描き方が変わるのも当然だが、時代の流れが逼迫してきた時、つまり20年後ぐらいにこれを 再読すれば、いい意味で... | ||
ST 為朝伝説殺人ファイル (講談社ノベルス)今野敏 ¥ 840 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
ST 為朝伝説殺人ファイル... | |
| このSTシリーズは、色々能力のある人たちが集まっていて 事件を解決していく(あまり積極性は無い集団です) お話なのですが、 今回は、その5人が目立っていないというか… これはシリーズ全体を通していえるのですがキャラ設定が強すぎて 使い切れてない?感じがします。 それが凄く勿体無いなぁと思ってます。 お話全体にながれる雰囲気が好きだし読みやすいし好きなシリーズではあるんですけど。 STバカンス編と銘打って過言ではないでしょう、今回の為朝伝説殺人ファイル。STのメンバーが、八丈島に、鹿児島に、沖縄に飛んでくれます。『為朝伝説』のある土地で起こった、三つの変死事件。それを調べる為に、ST達がロシア以来の出張に出ます。事件そのものは特別どうこう、と言うモノはありませんが、訪れた先々での景色や風景、また呪いの必要条件、伝説が生まれる過程など、興味深い話を織り交ぜつつ、真相に迫る過程は流石です。新しい『ST』、是非堪能してください。 | ||
文庫版 塗仏の宴―宴の支度 (講談社文庫)京極夏彦 ¥ 1,040 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
文庫版 塗仏の宴―宴の支度... | |
| この宴の支度では、まだ謎かけの段階です 忽然と消えた村と村人たち、不老不死の生き物、霊能者や宗教団体など、個々のエピソードも、いつもの京極ワールドに誘引する魅力がたっぷり。 さあさあ、一体何が始まるのやら、今回は前作までを上回るすごいことが起こっているのじゃないか、と期待させてあやかしの世界に入っていくわけですが…。 さて、宴の始末はいかに? どうなんでしょう? 京極堂第6作。この作品は今までと趣向が異なり、まるで6つの短編集ともとれる構成をしている。つまりは独立した6つのストーリーが展開するのだが登場する人物はいずれも過去の京極堂の作品の登場人物で、ただ一人新顔なのが多々良先生だ。やはり京極作品は最初から順番に読むことが重要なようだ。そうでないと今のストーリーを理解できなくなりそうだ。 いつもと趣向が違うためか息抜きしながら読める。大海を泳ぎ切る感触が今までに比べて無いが、それはそれで楽しい。京極堂の全キャラクター総出演と言った感じの作品だ。 長い長い宴の始まり、卓上には色とりどりの料理がずらりとならべられてい ます。過去に京極堂で供された定評有る料理も、あたらしい美味しそうな料... | ||
文庫版 塗仏の宴―宴の始末 (講談社文庫)京極夏彦 ¥ 1,200 通常24時間以内に発送 ★★★★ |
文庫版 塗仏の宴―宴の始末... | |
| 「宴の支度」に誘われて、ここまでやってきました。 正直、この物語には、京極堂シリーズの集大成的なものを期待していたのですが、読み終わってみると、何だか放り出されてしまったような寂しさが残ります。 京極先生、今回は放置プレイですか? 謎は一応解決します。 けれど、本当に肝心なことは何も謎解かれていないように思えて仕方がありません。 前作までも、伏せられたままのカードが残されているような飢餓感は多少あったのですが、この作品においては、開かれたカードの下に、まだもう一枚本当の黒いカードが置かれています。 後半、点と線はどんどん加速しながら繋がっていきますが、その展開についていけず、集中力が途切れそうな部分もありました。 もうりょうやうぶめなどは、一点の核心に向けて読者を引っ張る勢いがあったのですが、これはその核心に辿り着いたかと思ったら、そこからまた拡散していくかのよう。 大団円であるはずの場面も、妙にサスペンス劇場のような陳腐さを感じてしまいました。 今回は京極堂が最後の一本締めをやらないで、すたすたと立ち去ってしまった感じでしょうか。 このシリーズのピークはもう過ぎたのか、いや、新た... | ||
文庫版 百器徒然袋―雨 (講談社文庫)京極夏彦 ¥ 1,040 通常24時間以内に発送 ★★★★★ |
文庫版 百器徒然袋―雨 (... | |
| 京極堂のシリーズと同じ登場人物が出てくる話なのだが、同じ作者の手になるものとは思えないぐらい、こちらのシリーズはからっと明るい話に仕上がっている。おどろおどろしい話より僕はこちらのほうが好きである。古きよき時代の探偵小説の香りがする。短い話からなっており読みやすい。京極堂シリーズとは違う人物を狂言回しに配置することで話の雰囲気を変えるの成功している。もちろん主人公が榎木津になっていることが一番大きな理由なのが・・・。ところで、京極堂シリーズの各話も榎木津を主人公にすると、それだけで明るい話になったりして・・・。榎木津を主人公にした同じ事件の話も読んでみたい気がする。榎木津のキャラが面白くて好きだったので読みました。 その場をぶち壊しているようでいて、でも調和が取れいる、という 榎木津らしさがとてもよく出ていました。 勧善懲悪、といっていいのか分かりませんが、見ていて痛快でした。メインのシリーズに対するサブのような作品集―中編集。 カムイ伝に対するカムイ外伝のようなものか。 こんなものを読んでいる暇があるなら、他の作家の名作に時間を割けばいいのに―、と我ながら思うのだが、そこは惚れた... | ||